お役立ちブログ

2012年12月11日 火曜日

渋谷・大宮での設立、会社経営はご相談ください

こんにちわ。監査1課の須藤です。
今日は、利益とキャッシュフローの関係についてお話いたします。

会社で利益が出ているのに現金が少なくなっている。そんな状況はありませんか?
利益とキャッシュフロー(お金の流れ)は、必ずしも一致するものではないからです。

主に、①売上と売掛金の回収のズレ、②在庫状況、③設備投資の3つが考えられます。

①売上と売掛金の回収のズレとは、売上を計上したが、現金回収でなく、翌月以降に回収を行う信用取引で販売している場合に、利益が増加しているが現金は回収されていないことがズレの原因です。
すなわち、売掛金が増加したままで回収まで行っていないとキャッシュフローを悪化させることとなります。

②在庫とは、現預金を商品(在庫)という資産に変えたものです。資産である在庫は、販売・消費しない限り費用にはなりません。このため、在庫が販売・消費されない間は、利益に影響を与えないのです。過剰な在庫を抱えることは、現金を在庫に変えているため、キャッシュフローを悪化させることとなります。

③設備投資については、設備を取得した時には多大な支出が発生します。しかし、支出時には利益には一切反映されません。設備の取得自体は、キャッシュという資産と設備という資産の等価交換にすぎないからです。設備は取得以降の年度において減価償却費という費用が発生し、徐々に費用化されることから利益への反映に時間がかかります。


以上3点のうち、どれか1つでも成立すると利益が出ているのにもかかわらず資金繰りが厳しくなり、最悪の場合は倒産になってしまうというケースがあります。これは黒字倒産と言われています。

このような黒字倒産を避ける為にも、売掛金の回収状況、在庫の適正水準、及び、設備投資計画を確認してみてはいかがでしょうか。


投稿者 税理士法人 K&K Japan