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2012年11月30日 金曜日

寄付金

監査一課の勝又です。

年末調整、確定申告の時期が近づいてきましたが、昨年に引き続いて被災地などに義援金を送られる方もいらっしゃると思います。
そこで、今回は寄付金(いわゆる義捐金)を支払った場合の税制上の扱いについてご説明します。




<税務上の優遇措置>

年2,000円以上の寄付金(震災関連寄附金に限らず通常の寄付金も含めて)を支払った場合、所得税が発生している方については、確定申告の手続きにより、優遇措置を受けることができます。(平成25年まで)
年末調整では控除できません。

また、街角募金などの領収証が発行されない寄付については、証明がないということで、税務上の優遇を受けられません。



<確定申告の手続き> 

確定申告書に一定の書類を添付し、確定申告をする必要があります。
一定の書類とは、証明書、領収証、預り証などのことです。



<優遇措置の内容>

所得税上の「寄付金控除」または、一定の場合に「税額控除」を受けられる。
(寄付の相手先により異なる)



<寄付金控除の金額>

所得控除額=(震災関連寄附金+その他寄付金)-2,000円 

注)震災関連寄附金とは、いわゆる義援金ですが定義があります(※)
その他寄付金は所得金額の40%が上限、震災関連寄附金とその他寄付金と合わせても所得金額の80%が上限となっています。
       


※具体例
  
年収500万の独身サラリーマンが、年間3万円の寄付をした場合...
給与所得346万、社会保険が年間67万、所得税率10%、年末調整済みという標準的なケース。

  (30,000-2,000)×10%=2,800円 還付が受けられる



<税額控除の金額>

税額控除額=(特定震災指定寄附金-2,000円)×40% (ただし所得税額の25%限度)

注)特定震災指定寄附金とは、上記の震災関連寄附金のうち一定の団体に対し特定の目的で支出したものです(※)。
  特定震災指定寄附金は、所得金額の80%を上限とします。
  特定震災指定寄附金は、上記「寄附金控除」か「税額控除」のどちらか有利な方を選択します。


※具体例

上記年収500万のサラリーマンのケースの場合...

  (30,000-2,000)×40%=11,200円の還付

この方が特定震災指定寄附金を支出したケースでは、寄付金控除よりも税額控除を選択した方が有利なので、税額控除で確定申告をしたほうがよいでしょう。



<震災関連寄附金と特定震災指定寄附金とは>
 
国税庁HPをご参照ください
http://www.nta.go.jp/sonota/sonota/osirase/data/h23/jishin/gienkin/toriatsukai.htm
 


<ふるさと寄付金>
 
日本赤十字社、東日本大震災義援金、中央共同募金会・東日本大震災義援金による募金、または地方公共団体(都道府県市区町村)への募金は「ふるさと寄付金」に該当するとされ、所得税だけでなく住民税でも税額控除が受けられ、より有利な取扱を受けることができることになっています。

投稿者 税理士法人 K&K Japan | 記事URL

2012年11月29日 木曜日

前々回の続きの著作権について

山田(光)です。

前回著作権の改正があることで、著作権について書きました。
今回はその続きで基礎知識についての内容で、引用についてです。

「引用」
公表された著作物は、引用して利用することが出来る。この場合において、その引用は、公正な慣行に合致するものであり、かつ、報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行われるものでなければならない。

これは著作者の許可なしに利用することが出来るもので、法で認められた行為であり、著作者は引用を拒否することはできないものです。しかし、ルールは存在します。

1. 既に公表されている著作物であること
2. 「公正な慣行」に合致すること
3. 報道、批判、研究などの引用の目的上「正当な範囲内」であること
4. 引用部分とそれ以外の部分の「主従関係」が明確であること
5. カギ括弧などにより「引用部分」が明確になっていること
6. 引用を行う「必然性」があること
7. 「出所の明示」が必要(コピー以外はその慣行があるとき)
                      -文化庁-

また、引用の分量については必要最小限にとどめることや、引用先と引用部分の主従関係を守ることなど注意しなければなりません。そうしなければ、「引用」と認められず「無断転写」に該当することになります。内容を勝手に変えると「同一性保持権の侵害」にあたる行為になります。

いろいろ難しいことがありますが、正しいルールを知って活用したいものです。

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2012年11月28日 水曜日

文書回答手続

とりいで~す。

今回は聞きなれないものかと思われますが、税務署でも勧めている手続きです。

~文書回答手続とは~

 国税局が納税者から、取引等に係る税務上の取扱いに関して文書による回答を求

める旨の事前照会があった場合に、一定の要件の下に、文書により回答するととも

に、他の納税者の予測可能性の向上に役立てていただくためにその照会内容を公表

するという納税者サービスです。

 回答は、受付日から原則3か月以内の極力早期に行うよう努めており、照会者を

特定する情報は原則非公表としています。

~対象となるものは~

 照会者が、自ら実際に行った取引等又は将来行う予定の取引等で個別具体的な資

料の提出が可能なもので、その取引に係る国税の申告期限(源泉徴収等の場合は納

期限)の前に照会されるものに限ります。

 仮定の事実関係や複数の選択肢がある事実関係に基づくもの等、その他、文書回

答手続による回答が適切でないと認められるものは対象となりません。

~照会方法は~

 税務署等に備え付けてある用紙(国税庁ホームページからもダウンロードできま

す)に必要事項を記入し、関係書類を添えて、原則として照会者の納税地を所轄す

る税務署に提出します。具体的な審査及び回答は、原則として国税局の課税第一部

審査課が行います。

~注意すべき点は~

○ 事前照会の対象となった取引等に係る国税の申告期限等が経過した場合は、回

 答(口頭での回答を含む)は行われませんので、審査に要する時間、審査に必要

 な追加資料の用意の時間などを考慮する必要があります。
 
○ 事前照会の回答がないことを理由に国税の申告期限等が延長されることはあり

 ません。また、回答内容に不服がある場合や国税の申告期限等までに回答がない

 ことなどに不服がある場合であっても、不服申立ての対象となりません。

○ 事前照会に際して提出していただいた書類、資料については、文書回答の有無
 
 を問わず、返却されません。 

~詳細については~

 国税庁HP⇒「税について調べる」⇒「税の相談」の「事前照会」⇒「事前照会

に対する文書回答手続」⇒「概要」 をご覧下さい。

 なお、文書回答事例は、一般的な質問はほとんどありませんが、書籍やインター

ネットなどでは解決できない事例などには、この文書回答手続は有効だとと思いま

す。

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2012年11月27日 火曜日

格付け~定量分析~

こんにちは。監査一課の渡邉(み)です。

金融機関は、借入を申し込んできた会社を格付けして
その会社に貸し出すか見合わせるか決めたり、利率などを決めたりします。
格付けは一次評価の『定量分析』と二次評価の『定性分析』で決められるのですが、
今日は『定量分析』のほうをお話ししようと思います。

定量分析は決算書の数字から
その企業の(1)安全性、(2)収益性、(3)成長性、(4)債務返済能力を
検討するものです。
金融機関によって若干変わってくるところもありますが、
概ね次のような感じになってます。

(1)安全性...会社の財務構成の安全性・余裕度
 ◆自己資本比率=自己資本÷総資産
 ◆ギアリング比率=他人資本÷自己資本

(2)収益性...会社の収益力の程度
 ◆売上高経常利益率=経常利益÷売上高
 ◆総資本経常利益率=経常利益÷総資本
 ◆直近3期の決算が黒字かどうか

(3)成長性...会社が今後どれだけ安定的に拡大・成長する可能性があるか
 ◆経常利益増加率=当期経常利益÷前期経常利益
 ◆自己資本の金額
 ◆売上高の金額

(4)債務償還能力...会社が負債を返済する力を持っているか
 ◆債務償還年数=(有利子負債-運転資金)÷キャッシュ・フロー額
 ◆インタレスト・カバレッジ・レシオ=(営業利益+受取利息配当金)÷支払利息割引料
 ◆キャッシュ・フロー額=税引後当期純利益+減価償却費

なんだかむずかしいように思えますが、
半分くらいは○○利益が関係してるのはおわかりかと思います。
要するに、利益を出すと格付けが上がるわけです。
利益を出そうと思って利益が出るなら世の中みんな幸せなんですけどね...。
銀行の立場からすると、やっぱり利益が出ている会社に貸したいというわけです。

次回私が書く順番がきたら、定性分析のお話をしようと思います。

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2012年11月26日 月曜日

書面による債務免除に伴う貸倒損失の計上について

おはようございます。
1課の冠です。

今回は、貸倒損失の計上について、中でも、書面による債務免除を行った場合の注意点について、書きたいと思います。
法人税法基本通達で9-6-1には、以下の記載があります。

法人の有する金銭債権について次に掲げる事実が発生した場合には、その金銭債権の額のうち次に掲げる金額は、その事実の発生した日の属する事業年度において貸倒れとして損金の額に算入する。
・・・(省略)・・・
(4) 債務者の債務超過の状態が相当期間継続し、その金銭債権の弁済を受けることができないと認められる場合において、その債務者に対し書面により明らかにされた債務免除額

しかし、書面による債務免除をすればどんな場合でも認められるという訳ではありません。以下の点にご注意ください。

1.)弁済能力のある債務者に対する債権放棄
書面による債務免除をすれば法律上の金銭債権は消滅しますが、債権放棄した時点で債務者にまだ弁済能力があるとすれば、回収可能な金銭債権の額を、債務者に対して贈与したことになります。したがって、債務者が法人であれば寄付金と認定され、損金不算入の規制を受けます。

2.)債務者の「債務超過の状態が相当期間継続」の判断
「債務超過の状態が相当期間継続」とは、金銭債権の回収不能かどうかを判断するために必要な期間をいうものであり、画一的なものではありません。

3.)債務免除の方法
必ずしも当事者間の協議により締結された契約による必要はなく、債権者たる法人が債務者に対して書面により債務免除の事実を明らかにしていれば足ります。したがって、必ずしも公正証書等の公証力のある書面によることを要しません。内容証明郵便を利用するのが一般的でしょう。

4.)金銭債権の一部免除
債務者の債務超過の状態如何によっては、債務の一部免除をした場合であっても、その免除額が貸倒れとして損金の額に算入される場合もあり得ます。

上記の点を確認し、場合によっては、書面による債務免除を行う前に個別貸倒引当金の計上を検討してみてもよいかもしれません。


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